[BT][AuraCast] メモ:AuraCast対応製品を一通り眺めてみた

作成:2025年11月2日  最終更新:2025年11月3日

ちょっと気になって、AuraCast(Bluetoothのブロードキャスト音声配信機能)の対応製品について調べた。
せっかくなので共有しようと思って元々のメモをそのままアップした。

あくまでただのメモなので、今後も形式を整える予定とかはない。

……と思ったが、コンパクトな一覧があると便利なのでCSVにしてみた。なおCSVの情報は本文より削ってある。

ファイル:説明用の文面(auracast_devices.csv)

# 情報源

2025-11-02時点で、下記公式リストについて、企業単位で見ていった。
ただし補聴器と人工内耳は一般のユーザーが購入する機材ではないため原則として割愛している。

オーラキャスト® 製品 |ブルートゥース® テクノロジーウェブサイトを探す
https://www.bluetooth.com/ja-jp/auracast/find-a-product/

なお、スマートフォン、タブレット、ワイヤレスイヤホン(TWA)、ヘッドホン、テレビについては「よくある品」と判断して種類のみ記載し、特に中身は確認していない。

なお公式に捕捉されていないAuraCast対応製品もありうるため、このデータは網羅的ではない。

## Ampetronic Auri RX1/TX2N/TX2N-D

Listen Technologies(リッスンテクノロジーズ)・Ampetronic(アンペトロニック) | AURI-RX1 | Auriオーディオレシーバー | 松田通商
https://mtc-japan.com/products/listen/auri/rx1/

こちらは名前の通り受信機。3.5mmミニプラグ出力が2つあるため、色々な装置に出力できる。
AuraCast対応機器が普及していない状況では、こういう汎用出力をもつ受信機が有用。

Listen Technologies(リッスンテクノロジーズ)・Ampetronic(アンペトロニック) | AURI-TX2N | Auri 2chオーディオトランスミッター | 松田通商
https://mtc-japan.com/products/listen/auri/tx2n/

ちなみに AURI-TX2N-D は「2チャンネルのDanteオーディオ入力を受け付ける専用のRJ45ポートを追加装備」したものらしい。

- モノラル、ステレオ、デュアルモノラルに対応した2ch構成
- 半径約30-40mのカバー範囲
- リピーターモードでカバーエリアを拡大可能
- 同一空間に最大16台(最大モノラル 32ch)まで設置可能
- ネットワーク管理
- 2系統のバランスマイク/ライン入力(24Vファンタム電源付き)
- オプションで2ch Danteオーディオ入力対応
- USB-CまたはPoE給電

- 最大出力 +10dBm
- 暗号化 AES128-CCM暗号化、4-16文字のパスワード設定
- 消費電力
- USB-C:5V, 370mA (1.85W)
- PoE:48V, 53mA (2.54W)

このスペックから分かるように、やはり出力はかなり小さい。
極論するとホームオーディオ用と設置用は出力などはあまり変わらない可能性がある。
(実際には管理機能、送信機間連携、保守契約など様々な違いがあるため、建物などに設置する場合はそういう製品を使うべきなのは明らかだが)

ちなみにeBayのページに"D"バージョンが掲載されている。

Listen AURI-TX2N-A0-D 2Ch Auracast Broadcast Transmitter Dante Analog Mic/LineIn | eBay
https://www.ebay.com/itm/376088017507

> US $2,362.00 (約363,724 円)

## Audeara Buds

Audeara Buds
https://audeara.com/products/audeara-buds

典型的なAuraCast対応TWA。

公式価格399ドル(約6万円)と高い割に、充電器に送信機やアシスタントの機能はついていない。

## Opus Technologies AuraCA/AuraGate/AuraLoop/AuraOEM

ドメインからみてフランスの会社らしい。製造はハンガリーと書いてある。

順序を少し変えて紹介。

### AuraGate

AuraGate-BL | Opus Technologies
https://opus-technologies.fr/product/auragate-bl/

一般的なAuraCast送信機。
技適はとってなさそう。

- Transmitter power 10 dBm (EU) and 20 dBm (USA)
- Auracast™ stereo Quality : 16, 24 or 48 kHz
- Multi-channel Up to 2 Auracast™ stream
- Mesured range 150 m (open field)
- Power supply USB-C
- Power 5 V, 300 mA
- Dimensions 190 x 190 x 50 mm
- Weight 250 g

本体は19cm四方・250gとコンパクト。
しかし到達範囲150mと広い。
電力消費は1.5Wと小さい。PCで供給できる。

ちなみに価格は、カナダのショップで2,999カナダドル(約33万円)とある。

Opus Technologies AuraGate - White | Canadian Hearing Services
https://www.chs.ca/product/opus-technologies-auragate-white

### AuraLoop

AuraLoop | Opus Technologies
https://opus-technologies.fr/product/auraloop/

なんと、超小型ループアンテナとAuraCast送信機を合体させた品。
たぶん技適はとってないので日本では使えない。
ループ到達範囲は3m(おそらく指向性あり)、AuraCastは見通し30mと標準的。

カナダのショップでは1,129カナダドル(12万円強)

Opus Technologies AuraLoop+ | Canadian Hearing Services
https://www.chs.ca/product/opus-technologies-auraloop

### AuraOEMとAura-CA

AuraOEM | Opus Technologies
https://opus-technologies.fr/product/auraoem/

これは最終製品ではなく、他社が組み込んでAuraCast対応製品を作るための部品。
興味深いが、残念ながら価格がわからない。

Aura-CA | Opus Technologies
https://opus-technologies.fr/product/aura-ca/

こちらはAuraOEMとプラスチックのケース、電源のセット。「電源」の詳細は不明。
これも基本的には他社が製品を作るためのもの。

## Avantreeの製品群

Auracast & LEA Devices – Avantree
https://avantree.com/collections/auracast-products

AuraCast公式よりたくさん並んでいる。近日発売製品なども記載されている。
なお、表示を日本語にもできるものの、製品名まで日本語になってしまい、むしろ意味不明。このため英語での閲覧を推奨する。

製品が多すぎて紹介しきれないが、興味深い製品はある。
ただし同社による技適申請は最新が令和元年なので(総務省の検索サイトでAvantreeと入れて検索した結果)、最近の製品は技適が通っていないかもしれない。

- 3.5mmミニプラグか光デジタル入力か他のBluetooth機器から音声を入力して100m範囲に送信できるOasis Aura(80米ドル)
- AuraCastで受信した音声をスピーカーに手軽に出力できるAuraLinkや、より小さなAuraClip(いずれも60米ドル)
- AuraCastが受信できる手のひらサイズのミニスピーカー(イヤホン端子あり)ShareCast Solo(50米ドル)

## Avantronics

Premium Dongle Collection - Boost Your Connectivity
https://www.avantalk.com/collections/dongles

基本的にはTWAやUSBドングルなどらしい。値段はやや安め。
企業としては米カリフォルニア州にある模様。

→どうやらavantreeと同じ会社らしい。CEOの名前とかからして中国企業?次の記事によれば日本国内で正規に扱われるらしいので技適はとられるはず。

AURACAST対応Avantree製品の取り扱いを開始 | Bluetooth, BLE, LTE, LPWA, 開発, 試作, 量産, 位置情報, AURACAST
https://wireless-t.jp/press/auracast_avantree/

AuraCast対応製品はあるようだが、全てSold Out表示。

## Bettear

Bettear
https://www.bettear.com/products/bettear-caster

国内での導入がおそらく進んでいるのがここの製品。
企業としてはイスラエルにある模様。

Bluetoothの新規格「Auracast」国内初の設備用製品となる 「B-CASTER」「B-RTX」を販売開始  高音質・低遅延でオーディオを共有可能 | 有限会社アイアシステム
https://www.atpress.ne.jp/news/438116

Auracast送信機【B-CASTER】|難聴者支援(Wi-Fi・Auracast・FM補聴・ヒアリングループ・赤外線)及びスマホIP無線は有限会社アイアシステム
https://www.eyearsystem.com/hearing/2631/

- ネットワークとしてはGbEを2つ搭載(PoE入出力両方を行うためらしい)
- Power Supply: 12 VDC (Positive polarity),2.5A
- 驚きの消費電力30W。ネットワークを含めて色々搭載している分なのだろう。中身はむしろミニPCに近い?

B-RTXという受信機と、B-SMARTHIVEというB-RTXの充電や集中管理を行うらしいステーションがあり、ソリューションビジネスとして考えられていることがうかがえる。
なお電波出力の情報はなし(データシートは連絡先の登録が必要なのでとっていない)。

## Cear Core/Pave

日本にも支店があり、サイトもちゃんと日本語化されている。
価格も日本円表記(消費税も考慮済み)。
→そもそも日本企業でした。

シーイヤーとは - 音響のプロフェッショナル シーイヤー株式会社
https://www.cear.co.jp/company/

見える世界のその先が聞こえる、Cear
https://cear.tokyo/

Core(送信機)は12,100円(税込)
Pave(受信機・スピーカー)は44,000円(税込)

公式サイトをみても製品の詳細がよくわからない。

## Creative

BT-W6を除いて全てTWAやヘッドホン。

BT-W6はUSBドングルだが、LE Audioで接続できる製品がかなり少ない(LE Audio対応のTWAなのに接続できない品がかなりある)。

## FlairMesh FlooGoo

Flairmesh
https://www.flairmesh.com/

FlooGoo FMA120 — Dual-Mode LE Audio / Auracast™ USB Transmitter/Receiver & Relay
https://www.flairmesh.com/Dongle/FMA120.html

ただのUSBドングル……と思ったら、受信機にもなり、さらに従来のBluetooth音声を受信してAuraCastとして送信する変換器にもなるという変わった代物。
アプリがLinuxもサポートしていたり、かなりテクニカルな会社という感じ。
米豪のAmazonが案内されているので、おそらく技適はとっていない。
(この会社はオーストラリアにある模様)

ちなみにFMA121はUSB Type-C接続かつ3.5mmミニプラグ入力が追加される模様。

## Harman

JBLの各種製品群。
基本的にはTWAとヘッドホンだが、Tour Pro 3はTWAの充電器部分がAuraCastの送信機&アシスタントになる機能をもっており、非常に強力。外部入力した音源を送信することもできる。

【ミニレビュー】Auracastの便利さってこういうコトか! 新幹線でスマホ音声を家族とシェアしたら楽しかった - AV Watch
https://av.watch.impress.co.jp/docs/review/minireview/2054318.html

## Hibino Corporation

名前から想像される通り、日本の会社。

HIBINO “業務用Auracast™音声送受信システム”を発売 - ヒビノマーケティング Div.
https://marketing.hibino.co.jp/information/5428.html

> ヒビノ株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長:日比野晃久)は、業務用途での低遅延・複数台同時接続を実現する、Bluetooth®の新規格Auracast™に対応する業務用音声送受信システムを2025年10月23日(木)より発売いたします。
> 本システムは、業務用送信設定や複数送信機の同時運用など、従来のBluetooth®機器では実現が難しかったプロフェッショナルな要件を満たしており、Auracast™対応機器(スピーカー・補聴器など)の市場拡大が期待される中、放送・イベント・観光・会議など、さまざまな分野での活用が期待される製品です。

送信機は190×120×40mm、163gとあるのでやはりコンパクト。
残念ながら消費電力は不明(USB Type-Cの5V入力であることは書いてある)。

LANなどはもっていないし小型なので、おそらく施設固定というよりは必要な時に設置して使うことを考慮しているものと思われる。

## HiSense H65E7K

テレビ。

## HomeSpot

Products - Auracast - HomeSpot Digital
https://www.homespotdigital.com/Auracast/

50米ドルの送信機がある。
おそらく技適はとってない。

## Humantechnik

earisMAX Bluetooth®-Microphone
https://www.humantechnik.com/en/products/tv-audio-listening-systems/earismax-the-system/earismax-bluetooth-microphone

AuraCast送信機能をもつ少し大きなピンマイク。

earisMAX Bluetooth®-transmitter
https://www.humantechnik.com/en/products/tv-audio-listening-systems/earismax-the-system/earismax-bluetooth-transmitter

色々な入力に対応する送信機。

おそらく技適はとってない。

## Jabra

TWA

## LG

テレビとTWA

## Moor Technology

ワイヤレスオーディオ製品における先駆的なイノベーション – MOOR Technology Co., Ltd.
https://www.moor-audio.com/ja

送信機や受信機あり。
ここの製品は技適をとっており、国内で購入できる。
が、Amazonは在庫切れの製品もあり、その場合は公式で購入する必要あり。台湾の会社なので届くのは比較的早いと思われる。

次世代ワイヤレス「Auracast™」 対応製品と対応補聴器を検証してみた
https://tachikawa-hac.net/2025/04/01/auracast_news1/
Auracastを使って音声をみんなで共有
https://tachikawa-hac.net/2025/05/31/moerduo-plus_tcoil/

ここのMoerLink(USBドングル)が、おそらく技適に対応した最も安価な送信機だろう。
距離は見通し20mと他の製品よりやや短いが、USBドングルという形式のせいだろう。

- 送信電力: ≤10dBm
- レイテンシ: <60ms
- 動作距離:20m(オープンスペース)
- 重量: 2.5g
- 寸法: 32*18*6mm

## Nexum Voce

国内企業らしい。

高音質・超小型DAC「VOCE」 - 株式会社GO Beyond Global
https://www.gobeyond-global.com/voce/

アナログ入出力端子とBluetooth接続をもつVOCEと、USBドングルタイプのVOCE-USBがあるらしい。
AuraCastとページ上に書いてないし、どこまで互換性があるのか、アシスタントからどう見えるのかなど一切不明。

## NTTソノリティ nwm

nwm(ヌーム)公式 | NTT技術搭載、オープンイヤー型イヤホン
https://nwm.global/

オープンイヤー型のイヤホンやヘッドホン。

## Panasonic Technics EAH-AZ100

TWA

## Samsung

テレビとスマホとタブレットとTWA

なおハイエンドのスマホやタブレットは送信&アシスタント対応。

## Sony PDT-FP1

デジタル一眼レフに接続する「データトランスミッター」だとか。
特殊化されたAndroidスマホらしい。

PDT-FP1(ポータブルデータトランスミッター)
https://www.sony.jp/ichigan/special/PDT-FP1/

## Sonyその他

スマホとTWA

## Williams AV Infinium

Infinium
https://go.williamsav.com/infinium-overview

Williams AV、Bluetooth®Auracast™対応のリアルタイム音声配信システム「Infinium™」を発売 | 株式会社メディアプラスのプレスリリース
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000012.000056340.html

設置型っぽい。ソリューションとしてきれいに揃っている印象。

## Xiaomi

スマホとTWA


# 付録

2025-11-03に関連する情報を追記したら長くなったので別ページに移動した。

[BT][AuraCast] 付録:AuraCast対応製品を一通り眺めてみた
https://mekiku.com/view.php?a=94


▶(次記事)[BT][AuraCast] 付録:AuraCast対応製品を一通り眺めてみた

(一覧)[2.技術情報 (tech)]