mekiku - パソコン要約筆記の全体像

（注意）この記述は2012年初頭のものです。

「要約筆記」と「パソコン要約筆記」

「要約筆記」は、主に聞こえづらい人のために、その場の話の内容を文字として表す活動です。伝統的な「通訳」という言葉は異なる言語間での媒介を指しますが、要約筆記は、広義の通訳に含められる行為であると作者は考えています。

少なくとも日本においては、要約筆記には大きく分けて「手書き」と「パソコン」という2種類があります。これは伝達手段の違いで、「手書き」では透明ロールや紙などに直接ペンで書き、「パソコン」ではパソコン上で入力します。mekikuは、パソコンを用いた要約筆記を行うためのソフトウェアです。

パソコン要約筆記で用いるネットワーク接続の例
（イラストはイラストわんパグ、clker.com、ビジソザ、Computer Clipart Org から借用）

パソコン要約筆記の多くは、複数台（2～6台程度）のパソコンをネットワーク接続します。通常、接続には有線LANを用いて、接続の中心にはハブ（またはルーター）を置きます。パソコンの一部は「表示用」、残りは「入力用」です。

「表示用」のパソコンは、画面を直接利用者が見たり、プロジェクターに接続してスクリーンに投映するものです。
「入力用」のパソコンは、要約筆記を行う人（入力者）が、文字を入力するためのものです。また、そのための支援機能（原稿があれば利用したり、入力者同士が連絡するなど）を使う場合もあります。
ハブ（またはルーター）は、通信を中継します。このため、普通は全てのパソコンとLANケーブルで接続しています。

mekiku（やIPtalk）では、通常、入力用と表示用で機器もソフトも同様のものを利用できます。ただしソフト側の設定は違います（入力用パソコンには、入力欄や支援機能、班内の他のメンバーの情報などが表示されています）。