前ロール編集ソフト「medit」

medit 1.4.1 ダウンロード

meditスクリーンショット
medit(Windows 8.1上の例)
「medit」(えむえでぃっと)は、パソコン要約筆記で使う事前準備原稿(通称「前ロール」)を編集するためのソフトウェアです。テキストエディタの一種ですが、目的を限定しています。

作者の周囲での標準的なフォーマット基準(の一部)に基づくチェック機能や、全角と半角の切り替えはもちろん、コメント行の設定・解除、一括送信区切りの挿入、コメント行ジャンプといったmekikuの機能も一部取り込んでいます。

便利な使い方

meditで前ロールを編集する際に、便利なケースをいくつか紹介します。なお、置換ウインドウを使うものはmeditのバージョンが1.2以降が前提なので、ご注意ください。

文面チェック

CTRL+F1(「CTRL(Ctrl)」キーを押しつつ「F1」キーを押すこと)、あるいはツールバーの「チェック」ボタンなどから、文面のチェック(全角/半角、行の長さ、行末の空白など)ができます。サンプルは上のスクリーンショットをご参照ください。

なお、行の長さの判定には、meditで使っているフォントを反映させています。また、1行の文字数の基準幅は「『田』の幅の半分」としました。このため、meditのフォント(フォント名、太字など。サイズは異なってもOK)を表示用パソコンで使うフォントにあわせれば、たとえ半角英数字が混ざった行でも、かなりの精度で行の長さをチェックできます。

全角・半角を切り替える

切り替えたい範囲を選んでから、CTRL+1(「CTRL(Ctrl)」キーを押しつつ「1」キーを押すこと)で半角になります。

CTRL+1で半角化

また、切り替えたい範囲を選んでから、CTRL+2(「CTRL(Ctrl)」キーを押しつつ「2」キーを押すこと)で全角になります。

CTRL+2で全角化

なお、半角にするのは英数字が対象、全角にするのは英数字に加えてカタカナが対象です(平仮名や漢字は範囲に含まれていても影響を受けません)。

CTRL+2で全角化

また、例えば全角にする際、既に全角になっている部分は影響を受けないので、全角と半角が混在する部分は、まとめて選択すれば統一ができます。

全半角混在時も統一できる(例:CTRL+2で全角に統一)

とりあえず文末で改行する

長い原稿の編集時、とりあえず文末を改行すると、見通しがよくなる場合があります。この場合、置換ウインドウで「正規表現」にチェックを入れて、「。」を「。\n」(※「\n」は正規表現における改行)に置換することで改行を加えることができます。

マルで改行するよう全体を置換

連続する空行を1行に集約する

原稿レベルや、文末を改行にしたことで、空行が過剰に連続する場合があります。空行は最大1行、とするには、正規表現チェックを入れた状態で、「(\n){3,}」(改行文字(\n)の3回以上の連続のこと)を「\n\n」に置換します。

なお、検索や置換パターンは、全角文字と半角文字で全く違う意味をもちます。分からない場合はこのページからコピーするといいでしょう。

3連続以上の改行を2連続に置換

文末や文頭の空白をまるごと削除する

原稿の段落末に、しばしば空白が入っている場合があります。こういったものは、全体を選択(「CTRL+A」)してから、メニューの「ツール」→「文末の空白を削除」を選ぶと、丸ごと消えます。同様に文頭の空白も削除できますが、文頭には意図的な字下げがありうるので、ご注意ください。

文末や文頭の空白を削除

動作環境

「.NET Framework」の3.5または4以上をインストールしていることが必要です。2017年現在では、ほとんどのパソコンで、インストール済みのはずです。

利用条件

利用やコピーは無料です。ただし(たとえばデータが消えたとしても)無保証ですのでご了承ください。

開発履歴

medit開発履歴ページをご覧ください。

meditの正規表現の詳細

meditは.NET Frameworkの正規表現を使っています。主要機能は他の正規表現と同様ですが、詳細な相違もあります。正式には次のページにありますが、読むのは大変でしょう。

.NET Framework の正規表現 (msdn.microsoft.com)

次のページの方が分かりやすいと思います。

正規表現の基本: .NET Tips: C#, VB.NET (dobon.net)

謝辞

meditは、Suguru YAMAMOTO氏によるテキストエディタエンジン「Azuki」を使用しています。優れた機能と使いやすさを備えて、日本語が安心して利用できる素晴らしいものです。ありがとうございます。